
予防とは、「虫歯や歯周病にならないようにすること」と一般では考えられていますが、当院ではもう少し広い意味での予防を考えています。
例えば「歯並び」。
歯並びが悪いと、虫歯や歯周病になりやすくなりますし、発音障害、精神的コンプレックスにもつながります。これを早期に是正することで、お口の健康、ひいては精神的安定も得ることができ、色々な意味での「予防」となります。
詳しくは矯正歯科をご参照ください。
また、既に歯が失われてしまい、噛み合せがおかしくなっている場合に、入れ歯やインプラント、ブリッジを入れることで噛み合わせを安定させ、しっかり噛めるお口を作ることも「予防」と言えます。
なぜならば、物をしっかり咬むことで脳に新鮮な血液が
送り込まれるのですが、しっかり咬むことができないと、
脳に新鮮な血液がいきわたらなくなり「認知症」の
発症率が高まると言われています。
また、抜けた歯をそのままにしていると、他の健康な歯が
倒れこんできてしまい、残った歯に噛み合わせの負担が
集中し、その歯がグラグラしたり割れたりして失われる
という悪循環が起こります。

つまり抜けた歯の代わりとなる入れ歯・インプラント
などを入れることで、お口の健康、そして、からだ全体の健康にもつながることになるのです。
このように当院では、お口の中だけで考えるのではなく、身体全体からの健康管理を考え、ブラッシング指導、食事の取り方、噛み合せ、生活スタイル、治療法などを御提案させて頂いています。
歯医者さんでの治療が終わり、このように言われたことはありませんか?
治療が終了して解放されたと思ったのに、「なんで定期的に通院しなければならないの?」と思った方も多いと思います。この疑問にこれからお答えします。
「虫歯になっても、削って治療をすればよくなる」
このように考えている方は多いのではないでしょうか。
確かに、虫歯の部分を削り取り、
硬い金属の詰め物・かぶせ物をすると、
何だか以前よりも丈夫になった感じがしますよね。
しかし、残念なことに、歯は治療すればするほど悪くなります。

あまり知られていない事ですが、お口の中というのは非常に過酷な環境に置かれています。熱い食べ物、冷たい飲み物が絶えず入ってきますし、物を噛み砕く際は、歯と歯がはげしくぶつかり合います。この厳しい環境が原因で、「歯」と「詰め物・かぶせ物」の間には目で確認できないほどの小さな隙間がどうしても生じてしまいます。そこから虫歯菌が侵入し、虫歯が再発することになるのです。
そして、一度、治療した歯を再治療する際には、さらに大きく歯を削る必要があります。
この再治療のサイクルを繰り返してしまうと、最終的には削る歯もなくなり、抜歯、そしてインプラント・入れ歯・ブリッジの流れをたどることとなってしまいます。
このことを裏付けるデータとして、成人の方の虫歯治療の70~80%は、新たにできた虫歯の治療ではなく、過去に治療した歯の再治療であると言われています。
1度治療した歯は強くなったのではなく、弱くなったという認識が大切です。
治療後、虫歯の再発とならないために、予防・メインテナンスの正しい知識を持ち、少しだけこれまでと違う行動をとることが大切となります。
「毎日、歯を磨いているのに虫歯・歯周病になるのはどうしてですか?」
患者さんからよく聞かれる質問のひとつです。
日本では「歯磨き万能主義」の考え方が幅を利かせて
いるのが原因です。特にTVコマーシャルでは、
その歯ブラシや歯磨き粉を使えば、虫歯・歯周病に
ならないといったイメージを与えています。
しかし、現実はどうでしょうか?

もちろん、毎日の歯磨き習慣は大切なことです。
しかしながら、それだけでは虫歯・歯周病の予防ができないのも事実です。
その理由は、バイオフィルムとよばれる
歯磨きをしていても除去できない強力な汚れにあります。このことをお伝えするために、患者さんには次のような例え話をすることにしています。
たとえば、毎日、台所の三角コーナーの中にある「生ごみ」を捨てますよね。
これがお口の中でいう、"歯を磨く"ことにあたります。
しかし、毎日、生ごみを捨てていても1ヵ月もすると、"ヌメヌメ"してきますよね。
実は、これと同じことがあなたのお口の中でも起きているのです。
この三角コーナーのヌメヌメをきれいにするためにどうしているでしょうか?
おそらく、クレンザーなどの強力な洗剤を使用して、元通りのピカピカの状態に戻しているとおもいます。
三角コーナーと異なり、お口の中では、このような強力な洗剤を使用することはできません。したがって、それよりも安全なものとして、普段、あなたが使用している歯磨き剤を使用することになります。
しかし、残念なことに歯磨き剤だけでは口の中の"ヌメヌメ"を完全に落とし切ることはできません。
これが、毎日、歯を磨いていても虫歯・歯周病
になってしまうメカニズムなのです。
お口の中にできる"ヌメヌメ"をバイオフィルムと呼び、
虫歯菌・歯周病菌などにとってのバリアのようなもの
といえます。このバリアを壊さない限り、虫歯菌・歯周病菌
などに直接効果的な攻撃を加えることはできないのです。

このバリア(バイオフィルム)を除去するためには、歯科医院で定期的にPMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)と呼ばれる"プロによる機械を用いた歯のクリーニング"を受ける必要があります。

PMTCは、頑固な汚れであるバイオフィルム・歯石を除去するだけでなく、歯の着色汚
も除去することができ、歯の自然な白さがよみがえります。また、歯がツルツルになり、
お口の中がサッパリします。この爽快感は患者様に大好評です!
またPMTCでは、柔らかい特殊な器具を使うので痛みはありません。

歯科医院での定期的な予防・メインテナンスを「した方」と「そうでない方」の年齢別の統計があります。これによると80歳になったときに残っている歯の本数にはメインテナンスを「した方」と「そうでない方」には9本近くの開きがでるという結果になりました。

以下、もっと分かりやすく「メインテナンス」をしている場合としていない場合の比較を説明したいと思います。


「3~6カ月に1回の定期的メインテナンスに行くのは面倒だし、費用も高くなりそうだな」と感じておられる方も多いと思います。しかし、結果はどうでしょうか。
定期的に通院した方が約300万円も治療コストがかかっていません。
また、歯科医師としてなによりも主張したい点は、「80歳になっても自分の歯でいられる」ことの素晴らしさです。
一般の方々は「歳をとれば、自然に歯が抜けてしまうものだ」とお考えの方がいると思いますが、事実は違います。若いころから歯科医院で定期的にメインテナンスを受けていれば、上記の図・統計にもあるように、多くの歯を残すことが可能となるのです。
歯を失うことの辛さは、実際に失った方でないと分りませんが、事実、生活の質が落ちてしまいます。快適な老後を送るためにも、早いうちから歯のありがたみを理解し、日々のブラッシング、定期的なメインテナンスを生活習慣の1つに組み込むことが非常に大切となります。
ここまで読んでいただければ、虫歯・歯周病の治療が終了しても、治療前の生活習慣や歯に対する考えのままであれば、結局、再治療の可能性が高まることがお分かり頂けたと思います。
現在の歯科医療では、虫歯・歯周病の原因が解明されており、どのようにすれば虫歯・歯周病にならずに済
むのかの予防法が確立しています。
虫歯・歯周病になってしまったのには、あなたにそれだけのリスク(生活習慣、ブラッシングの方法、間食などなど) が存在していたからです。このリスクを減らすことができなければ、治療したとしても再発する可能性は高まります。
歯医者でのメインテナンスでは、単に歯石・バイオフィルム
などを除去するだけでなく、あなたのリスクを把握し、
そのリスクコントロールのアドバイスも行いますので
是非有効にご活用ください。
せっかく治療した歯。できるだけ長く、快適な状態でいたい
ですよね!
今度は治療ではなく、お口のケアのために歯医者に
おこしください!
3ヵ月~6カ月ごとの定期的なメインテナンスをお勧めします。








